塩茹で |
塩を少々入れた熱湯で、ひと茹ですると、山菜の鮮やかな緑が映え、茹で上がり美しいです。 |
木灰を使う |
木灰汁、つまりアルカリ液は、山菜のアクや苦味を中和します。昔から茹でるときに木灰を使うのはそのためです。
ザルに並べた山菜に木灰をまぶし、その上から熱湯をまんべんなくかけて、押しぶたをし、一晩置きます。それから灰を水で洗い流してから、さっとひと茹でします。
木灰が多すぎますと、山菜が柔らかくなりすぎて、後で茹でたときにドロドロ溶け、形がくずれ、味もダメになってしまいますので、木灰は少な目に用います。 |
重曹を使う |
木灰が入らない場合、重曹に同じ効果があります。鍋いっぱいのお湯に小さじ一杯の重曹を入れます。特にヨモギやふきのとうの苦味をとるのには大変有効です。しかし、重曹も多すぎると、木灰同様、山菜の形をくずしてしまいますので、多すぎるのは禁物です。少な目にして、あとの水さらしで、アク抜きを心がけるとよいです。
木灰の代用として塩と重曹を混用しても差し支えありません。 |
木灰と重曹を併用 |
熱湯をバケツに入れ、約20分の1の量の木灰を混入し、しばらく放置すると、木灰は下に沈みます。上澄みをとって鍋に入れ、煮たたせ、火を止め、それに重曹を小さじ一杯加えてよくかき混ぜます。
それにわらびなどアクの強い山菜を入れて、重しぶたをのせ、そのまま冷めるまで置きます。次ぎに別の鍋で新たにさっとひと茹でします。
しつこいアクでも除くことができますが、この場合も茹ですぎないことが大切です。 |
水にさらす |
茹でた山菜は、ただちに水に入れてさらします。植物組織の中で可溶性になったアクを水に流し出すためです。
なるべく冷たい水を、手早く何回も替えてさらすのがコツです。水道水を細目に流しておくのも便法です。かじってみて、かすかに苦味が残る程度なら、料理の味付けで苦味は消せます。かすかな苦味を残すことが本式のやりかたです。汲み水に、長い間浸けておくと、風味、香りが抜けてしまいます。
生で食べる山菜、例えば山うどなどは、皮を剥いてから水にさらすだけでよいです。
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茹でる、水にさらすは、アク抜きのためですが、天ぷらには、これらの前処理はしなくてもよいです。また、塩漬け貯蔵の場合も、強い塩でアクが除かれますので前処理は不要です。乾燥もアクを消す方法ですが、普通、乾燥貯蔵には、さっと茹でてから、水さらしは省いて天日に干す方法がとられます。 |