ひたしもの |
ほとんどの山菜が使え、しかも山菜の持ち味をよく生かす万能料理です。かつお節や化学調味料はあまり使用しないのが本筋といえます。
カタクリ、うるい、行者ニンニク、しおで、わらび、ユリワサビ、タンポポ、アガサ、オケラ、ハコベなど |
三杯酢 |
酢、砂糖、塩の割合は、山菜それぞれの持ち味によって加減します。ほとんどすべての山菜が使えます。
イタドリ、山うど、行者ニンニク、スミレ、ナズナ、オカヒジキ、イワタバコ、バイカモなど |
ゴマ和え |
酢を加えてゴマ酢和えや、ゴマみそ和えもよいです。味噌は白味噌、ゴマも白ゴマにすると見た目も美しいです。これも万能型の料理です。
コゴミ、たらの芽、しどけ、アザミ、ツルナなど |
辛子和え |
和辛子でもチューブ入りの即席辛子でも良いです。わさび和えも面白いです。
ヤブカンゾウ、ツワブキ、ツクシ、ツユクサ、イワタバコなど |
酢みそ和え |
酢は十分にきかせるようにします。
アサツキ、アザミ、ウコギ、山うど、コゴミ、のびる、ヤブカンゾウ、ふきのとうなど |
白和え |
豆腐と白ゴマの和え物で、砂糖、塩で調味し、しょう油は特に使う必要がありません。山菜の色を大切にします。
コゴミ、しおで、ゼンマイ、わらび、ナズナ、ツルナなど |
クルミ和え |
栽培のペルシャグルミでもよいですが、山グルミの風味が山菜にはよく合うようです。剥きグルミが手に入れば便利です。
アイコ、しおで、コゴミ、ゼンマイ、たらの芽、のびる、わらび、タンポポなど |
うの花和え |
豆腐のおからを衣にした和え物。炒めるのにむく山菜がよく、油こっい味のものに適します。
こしあぶら、たらの芽、トリアシショウマ、クサギなど |
おろし和え |
大根おろしで和えるもので、酢をきかせるといっそうよく、あっさりとした味の山菜ががむきます。いったん塩漬けした山菜を塩出しにしたものもよいです。
アケビの芽、キキョウ、トリアシショウマ、ヤブカンゾウ、ソバナなど |
マヨネーズ和え |
簡単で、洋風で、若い人向きだが、意外にあっさりした山菜の味わいに向きます。
しおで、ヤマブキショウマ、ツルナ、ウコギ、ギシギシなど |
天ぷら |
水洗いしたものは、キッチンペーパー等で水気を除き、衣は少な目にして、そして、衣が薄く色づく程度に揚げます。ユキノシタなどは、裏側だけに衣をつけるなどの工夫で、山菜の持ち味を生かすようにします。
アマドコロ、しおで、たらの芽、ユキノシタ、よもぎ、行者ニンニク、月山筍、ドクダミなど |
油炒め |
油をできるだけ高温にしてから、山菜を入れ、手早く炒めます。
山うど、カタクリ、ヤブカンゾウ、ツクシ、オオバコなど |
煮つけ |
煮汁は多目にし、味はやや薄目にして山菜の持ち味を殺さないようにします。火を止めて、だしの味がしみるまで煮ふくめます。濃い味に煮る場合は、煮しめすぎないようにします。
アイコ、アマドコロ、うるい、カタクリ、フキ、月山筍、ぜんまい、こごみなど |
つくだ煮 |
しょう油味で煮しめるのが普通だが、味噌や酒を加減し、好みのものにします。保存食として利用できます。
フキ、ふきのとう、サンシュウ、ニワトコなど |
汁の具 |
山菜は細かめに刻んでおき、みそ汁でも、すまし汁でも、煮上がりにぱっと散らし、風味を消さないようにします。
アイコ、セリ、月山筍、フキ、三つ葉、しどけ、わらびなど |
炊き込みご飯 |
具は別につくるようにします。山菜は刻むため、風味が逃げないように注意し、酒や調味料のきかせすぎ好ましくありません。ご飯は塩味で炊いておくとよいです。蒸らしてから、具を混ぜます。
ウコギ、月山筍、ナズナ、ヨメナなど |
草餅 |
新鮮なものがよいですが、乾燥品の材料も、もどして使うことができます。もち米を使う本式でも、白玉粉を使う即席でも楽しめます。茹でてすりつぶし、餅に搗き込みます。
よもぎ、ハハコグサ、オヤマボクチなど |
即席漬け |
キュウリもみの要領で、ごく手軽に塩もみ程度のものから、調味料を混ぜて、一昼夜ほど漬けるものまでできます。保存用の塩漬けとは違いますので、塩の量は材料の2~3%程度にします。塩を使わず、しょう油とみりんで漬けるのもよいです。
ニリンソウ、ハコベ、ミズナ、わらび、スイバなど |
味噌漬け |
酒で少しゆるめた味噌に漬けます。出してから洗いにくいもの(ふきのとうなど)は、味噌の上にガーゼを敷き、材料を並べ、上にもガーゼをかけ、その上に味噌をかけます。柔らかいものは4~5日から食べられます。漬けすぎは歯切れもおち、持ち味が味噌に負けてしまいます。
山うど、たらの芽、アザミの根、ハマダイコンなど |
粕漬け |
酒粕に漬けて旨み出します。漬かりすぎに注意し、漬かりごろに取り出し、ラップで包み、冷凍しておくとよいです。
山うど、こごみ、たらの芽、月山筍、ミズナ、ツリガネニンジンなど |
サラダ |
山菜では生で食べられるものは少ないですが、中には生の味のほうが好まれるものがあります。
山うど、タンポポ、イタドリ、葉わさび、スカンポなど |
スパイス |
山菜にもスパイスになるものがあります。おもに料理のあしらいや鍋もの、麺類の薬味として用います。
アサツキ、サンシュウ、葉わさび、ハマボウフウなど |
家庭酒 |
果実の酒、草の酒ができます。アルコール度の高い焼酎、ホワイトリカーなどの酒につけ、糖分を加えて成分を浸み出させて作ります。果実酒を作るときの割合の目安は、果実1kg、酒1.8㍑、氷砂糖200~300gとし、種類や好みに合わせて加減します。2~3ヶ月経ったら果実を取り出します。
果実の酒には
ウコギ、グミ、クワ、サルナシ、マタタビ、ヤマモモ、ハマナスなど
草の酒には
アマドコロ、山うど、サイシン、リンドウ、オトギリソウ、ゲンノショウコなど |