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「農の神髄は作物本来の力を存分に発揮させる」こととわきまえる井上眞。その信念に基づき、作物みずからの成長力を助けるため、井上は時間と労力をかけた手抜きのない土づくりに徹する。
鶴岡市櫛引地区は果樹の里であり、集落単位に栽培する果樹の品目が異なる地域である。井上の東荒屋集落は、和梨である。地域の集落営農の副組合長をも努めながら、和梨栽培グループのリーダーとして美味しい梨、太陽のパワーを満身に受けた無袋梨の栽培技術確立のため、グループの先頭に日夜研鑽に努めている。
専業農家として生計を営むことがむずかしい時代のため、効率的な農作業が求められる中、身を粉にした長年の奮闘の成果は、これまで食べたことがない美味しい梨「あらや梨」として、大阪の食通を唸らせる高い評価を得つつあり、新たな「梨ブランド」確立の一歩手前である。
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